人身事故で電車が1時間以上来ず、明日仕事なのに0:30現在わたしは未だに遠くの駅にいる。
今日はネクライトーキーの対バンツアー「オーキートーキー!vol.4」ファイナルだった。ゲストはフジファブリックで全席指定だったのだが、なんとびっくり最前列中央が当選してしまった。最高。
フジファブリックは、確実にわたしの音楽観に影響を与えたバンドだ。高校時代、軽音部でコピーバンドに誘われて聴くようになり、フジファブリック、FAB FOX、TEENAGER、CHRONICLEの4枚をTSUTAYAで借りてCD-ROMにコピーして、すぐにハマって文字通りCDが擦り切れるほど聴いた。桜の季節、TAIFU、陽炎、サボテンレコード、Sunny Morning、銀河、マリアとアマゾネス、虹、若者のすべて、TEENAGER、バウムクーヘンをバンドでコピーした気がする。けっこうしてるな。
わたしがフジファブリックを聴くようになったのは志村正彦が亡くなったすぐ後で、当然その歌声を生で聴くことはできなかった。あと一年早く好きになっていたらと何度後悔したことか。わたしは志村正彦を、小さい画面の中でしか知らない。
先月、ドラフトコントという番組を観た。
芸人5人が集められた芸人たちの中からそれぞれ4人ずつドラフト選考してそのメンバーでコントをするという番組で、一夜限りのメンバーで行うコントがとても面白かった。
その番組のBGMで何曲か邦ロックが使われていて、その中でも繰り返し使われていたのがフジファブリックの「Sugar!!」だった。
それを聴いて、ふいに「人は死ぬから、会わなきゃいけない」と強く思ったのを覚えている。大切なあなたが明日も生きている保証なんてどこにもないのだ。
かつて当たり前のように行けていたライブも、コロナ禍でそのほとんどが中止になった。今でこそワクチンの普及もあり少しずつライブやフェスが解禁になってきているが、またいつ中止せざるを得ない状況になるかなんて誰にも予測できない。
ウイルスの影響だけではない。来年は仕事の都合で田舎に引っ越すので、東京へのアクセスが格段に悪くなる。仕事が忙しくなりライブに行く余裕もなくなるかもしれない。
今この瞬間、大好きなバンドの音楽を生で体感できることが奇跡なのだ。だからこそ会えるうちに会いたいバンドには会いにいかなきゃいけないし、会いたい人にも会いにいかなきゃいけない。
志村正彦の死という音楽を続けられなくなってもおかしくない状況で、それでもフジファブリックを続けようと決意してくれた。そして志村正彦の音楽を残し、新しいフジファブリックの曲を生み出してくれているメンバーには本当に感謝してもしきれない。だからわたしは、彼らに会いにいかなきゃいけなかった。
ネクライトーキーは、フジファブリックに大きく影響を受けたバンドである。1番初めに作った曲「タイフー!」は、曲名からわかる通りフジファブリックの「TAIFU」のオマージュ作品だ。TAIFUに限らずフジファブリックのいろいろな曲を彷彿とさせる要素が散りばめられているし、MVを観れば完全にオマージュであることがわかる。
大好きなネクライトーキーと大好きなフジファブリックの対バンで、しかもそれを目の前で体感できたなんて、こんな奇跡の中の奇跡に立ち会えた夜は一生忘れてはいけないし、一生大切にしなくちゃいけない。
フジファブリックの演奏するTAIFUも、ネクライトーキーの演奏するタイフー!も、サプライズでネクライトーキーがカバーしたTAIFUも本当に本当に最高だった。
バンドはいつか解散するし、人はいつか死ぬ。
だからわたしたちは、会いたい気持ちを後回しにしてはいけないのだ。
会いたいあなたに会える夜を楽しみに、明日も頑張って仕事しようね。
1:20現在、電車は未だに最寄りには着かないけれど、ブログを書き終えたのでよしとしましょう。おやすみ。
暇な方は、昔書いたネクライトーキーアルバムレビューをどうぞ。